導入事例

バスキャッチ導入で「バスはどこ?」の問い合わせが激減!当たり前の便利さを支えてくれるサービス

北名古屋市のコミュニティバス「きたバス」

北名古屋市が導入したバスロケーションシステム「バスキャッチ」は、単なるバスの位置情報の提供にとどまらず、市民の利便性の向上や問い合わせ件数の削減、そして何よりも安全管理の強化に大きく貢献しています。今回は、このシステムの導入から運用、そして未来への展望について、北名古屋市 まちづくり推進課 反橋様、同 堀田様にお話を伺いました。

北名古屋市のコミュニティバス「きたバス」
  • 反橋 様

  • 堀田 様

目次

市内循環バス「きたバス」

きたバスについて教えてください

反橋 様
北名古屋市のコミュニティバス「きたバス」は、市内の主要な駅や公共施設、医療機関などを結ぶ公共交通機関です。「きたバス」は、市内中央に位置する名鉄犬山線西春駅を結び、名古屋市街への通勤通学の足となる「朝夕便」が5路線、スーパーや医療機関、隣接自治体の清須市や小牧市、豊山町を結ぶ「昼便」が5路線の合計10路線で運行しています。

「利用者の利便性」が一番の導入理由

反橋 様
北名古屋市がバスロケーションシステム「バスキャッチ」を導入した経緯は、やはり市民の利便性向上が一番の目的です。

システム導入に向けて、重視したポイントはありますか。

反橋 様
『待っているけどバスがなかなか来ない』…こうした状況で、利用者が最も知りたいのは「バスが今どこを走っているのか」という情報です。

「問い合わせがないこと」が最大の利便性向上

バスキャッチ導入後、変化はありましたか?

反橋 様
バスキャッチ導入後、利用者からの問い合わせは激減しました。
堀田 様
私は今年度から新たに就任したのですが、北名古屋市民ではないため、バスに乗ったこともなく、担当になった当初はバスロケの存在すら知りませんでした。
しかし、仕事をするうちに、「バスキャッチ」というシステムがあることを知り、これはすごいと思いました。

市民の行動導線にバスロケを配置。宣伝なしで自然に伸びるアクセス数

バスキャッチの利用促進のために工夫されたことはありますか。

反橋 様
北名古屋市では、バス停に簡単な表示をしているだけで、バスロケの大々的な宣伝は一切していません。

他の場所にもバスキャッチへの導線は設けていますか。

反橋 様
さらに、北名古屋市の公式LINEのメインメニューにも「きたバス」という項目を設け、そこから直接バスキャッチのページに遷移する導線を構築しています。普通は、きたバスの公式HP(市のHP内)に遷移して、そこにバスキャッチのリンクを貼ると考えがちですが、市のHPは後回しで、まずはバスキャッチ、そしてバスキャッチのお知らせ欄に、市のHPのリンクを貼りました。

バス利用者のおよそ45〜50%がバスキャッチを利用!

実際にシステムを運用する中で、バスキャッチのアクセス情報は活用されていましたか?

反橋 様
アクセス情報の活用については、これまで運行会社に任せきりでした。しかし、リアルタイムで利用者数や閲覧数を把握できるようになったことで、自分たちの事業運営の参考になっています。

すごい数字ですね。どのようにしてアクセス数が伸びていったのでしょうか。

反橋 様
過去のデータを見れば、利用率が途中から爆発的に伸びていることが分かります。でも、私たちは何も宣伝していません。利用者が「何分後にバスが来るんだろう?」と考えた時に、バスロケという選択肢が自然に頭に浮かぶようになっているのだと思います。

位置情報がわかるから、バス事故発生時にも迅速な対応が可能に

反橋 様
バスロケーションシステムの導入後、最も大きなターニングポイントとなったのが、バスの交通事故でした。

事故の発生を通じて、システムの運用を工夫した点はありますか?

反橋 様
事故発生時、乗客数の把握の困難さが課題として浮上しました。
そこでVISHに相談したところ、乗降車数のカウントシステムを強みとする会社との連携を提案してくれました。

一人で3年かけてピン打ち…GTFS作成の苦労とVISHの対応力

バスキャッチ編集部

反橋 様
専門家ではない私自身が、緯度経度を測りながらピンを打つという異次元の作業でした。
通常業務と並行して少しずつ進めていたので、3年ほどかかってしまい…。「バス担当として自分でやらねば」という責任感があったんですね。

一筋縄ではいかない大変な作業だったんですね。今、当時を振り返っていかがでしょうか。

反橋 様
今思えば、最初からVISHにお願いしていれば済んだ仕事を、3年もかけて自前でやろうとしていたわけですね。そこは最初から専門であるVISHに依頼するべきだったと感じています。

バスキャッチは「当たり前」を支えるかけがえのないパートナー

2016年のシステム導入から、現在までバスキャッチを続けて利用いただいている理由はどういった点にあるのでしょうか。

反橋 様
役所では、人事異動で担当者が変わるたびに、バスの運行やオープンデータの構築に長けた人材が必ず後任に就くとは限りません。だからこそ、VISHのような専門家が継続してサポートしてくれることが重要です。

なぜバスキャッチを使い続けているのか?と聞かれたら、私は「当たり前を支えているから」と答えます。

今後の展望

今後の展望について教えてください。

堀田 様
今後はバスキャッチ上で混雑状況を表示できるよう、システムの整理を進めていきたいですね。
反橋 様
市内だけに留まらず、隣接する自治体と連携し、広域バスマップの実現を目指していきたいですね。
反橋 様
現代は、利用者が自ら情報を運び、サービスの向上に貢献してくれる時代です。バス利用者がバスロケの便利さを体験し、それが口コミで広がっていく。その結果、他の地域の市民が「自分の街にもこんなシステムが欲しい」と声を上げ、それが自治体を動かす原動力になります。
私たちは、利用者の声に耳を傾け、VISHのようなパートナーの存在をそっと後押しするだけです。そして、利用者の皆さんがより快適にバスを利用できるよう、私たちは裏方として支え続けていきます。
堀田 様
バスキャッチは利用者の声に寄り添い、「あー、これこれ!このシステムが欲しかったんだ!」という利便性を提供してくれるシステムです。
私は新任ですが、「利用者の気持ちからスタートできる」ことを強みに、より市民の方々に寄り添った運営をしていけたらと思います。
市内循環バス「きたバス」公式ホームページ

取材日時:2025年9月

取材制作:VISH株式会社

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